chatGPTは魔法のツールではない

生成AI

chatGPTを魔法のツールだと勘違いしている人が、今だに少なくありません。また、「魔法のツールではなかったこと」に失望して、使うのを止めてしまった人もたくさんいます。

こういった事態となる理由は、chatGPTが作動するメカニズムを正しく理解していないからです。「たぶんこうに違いない」という間違ったイメージや認知のゆがみを抱えたまま走り出し、時間の経過とともに「認識と真実のズレ」が大きくなっていく。といった状態です。

chatGPTがアウトプットするための情報源は、基本的に無料でリーチできるweb空間です。図解の赤い部分です。基本的に、ここからインプットした情報や知識を加工編集してアウトプットしているにすぎません。chatGPTは基本的に有料記事や口コミ、秘伝や秘密のノウハウを学んでいません。図解の白い丸です。

無料と有料のカベは必ずしも完全なものではありません。chatGPTは有料コンテンツも学習できるケースもあるようで、ニューヨークタイムズと訴訟になっています。また、有料級の記事が広告掲載を条件に、無料で公開されているケースもあります。chatGPTは、こういうコンテンツも学習してしまいます。

例外的な事例はあるものの、chatGPTが「ビックリ仰天するようなコンテンツ」をアウトプットできる道理はないわけです。図解したとおり、chatGPTが学び得ないコンテンツには、書籍が含まれます。

ここでも、「chatGPTに聞けば何でもわかる」というカン違いを超えて、読書の意味や意義は大きなものになるはずです。