トクヴィル

書評

別途、西部邁『思想の英雄たち』を取り上げました。『思想の英雄たち』にも、今回、ご紹介する中野剛志『奇跡の社会科学』にも名前があるのが、アレクシス・トクヴィルです。

『奇跡の社会科学』では、原則としてひとり1講分の講義が収録されているのです。が、3講分をトクヴィルに割り当てています。

トクヴィルは、「アメリカの民主主義の危うさ」を説きました。が、上記の著者2人は、歴史的な経緯をふまえつつ「アメリカの民主主義をマネしつつ、完コピを目指す日本」がさらにキケンであると指摘しています。

無為に日日を過ごしていたのでは、日本の病理は自覚できません。